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尾瀬の備忘録 その1 熊出たぞ!

思い出してみますと数年前の旅行の行程がうっすらとしか記憶にありません。(笑
今回の旅行は備忘録を書き記事として載せておこうかと思い立ちました。


鳩山峠で支度をし よく整備された木道を一時間ばかりかけて山ノ鼻まで下ります。
整備された木道の下りを歩くのは得意なのですが過去の経験から下った分は上らないとならない真理って奴が私を早くから苦しめます。
あ~ぁ 登るの苦手。帰路が思いやられるよなぁ(苦笑

うっそうと茂る森の中で囀る小鳥の声がうれしい。 静かだ。。。。。と そこで後ろから吠える声が聞こえてきます。
「爺さん!爺さん! さっきからチリンチリンと鈴の音が五月蠅いけれどなんなの?」
「ラッコよ これはな“熊よけの鈴”ぢゃ。 熊がでたらお前なんぞ一呑みにされてしまうんぢゃぞ!」
「ふぅ~ん そうなんだ。」
「木道はまだ良いが昼から向かう三条の滝方面は森が深い。 熊よけの鈴は必需品ぢゃ。」
チリィ~ン!チリィ~ン! とお遍路よろしく凸凹コンビは快調に脚を運びます。

山ノ鼻ビジターセンタでトイレタイム。尾瀬ではトイレは有料です一回百円也。
尾瀬の自然を護るためですので仕方がないですな。 ここでもチリィ~ンとコインが鳴りました。(笑


山ノ鼻ビジターセンターを抜けますと尾瀬ヶ原です。
至仏山を背に向かうは燧ヶ岳(ひうちヶたけ)なのですが進行方向から太陽があがり霞む彼方にうっすらと小さな山の姿が見えるだけです。
「おいおい! どこまで歩くんだよ。。。。。。汗」
「ねえ!ねえ! 爺さん!  見て! 綺麗だよ!」
と、言われて振り向くと。



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至仏山が陽を浴びてそびえています。  綺麗です。
実はここからなしばらく写真が少ないんですわ。 先に進まねば予定通りに着くわけないと少し焦っていたみたいです。
景色を楽しむ精神的余裕無し無し?(苦笑


しばらく歩くと燧ヶ岳の姿がはっきりと確認出来ました。 あそこまで歩くのかと少々ビビリ気味です。



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約六キロの道のり二時間半くらいでしょうか(休憩時間含まず)牛首 竜宮を通り越し延々と歩くと見晴到着です。
「檜枝岐小屋」で早い昼御飯を食べ、今晩宿泊予定の弥四郎小屋に荷物を預けました。


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弥四郎小屋は燧ヶ岳を背負っています。別館泊でしたが景色の良い部屋で大満足です。






食事をしながら壁に貼ってあった地図で確認をしたのですが三条の滝までは往復三時間二十分。多少の高低差ありとの事です。
予定より早く行動していますので天気も良いし三条の滝まで行く事にいたします。ラッコは滝をみないとおさまらない性質ですし仕方ないですな。


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”わたすげ”のむこうに至仏山


ぶらぶらと木道を歩き温泉小屋を過ぎると森に入ります。


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「あれ? 爺さん鈴の音がしないけれどどうしたの?」
「あっ! さっき小屋にリュックに付けたまま置いて来てしまったわ!」
「あーーーこれからが鈴の出番なんぢゃなかったの?」
「。。。。。。。。。。。。。。フン!」


三十分も歩いたら「平滑ノ滝展望台」へ着きますが展望台というには少し恐いところでした。
私しゃ高所恐怖症なんですよ。
ラッコは大はしゃぎで柵の際まで行きましたが。。。。。。。


さて三条の滝まで向かいましょう。ってこれが“多少の高低差あり”って感じではなくゴロゴロの石と段差急勾配でかなり険しい路です。
帰りを想像するだけで私は暗い暗い気持ちになるんだよね。水を飲み尽くし疲労困憊のなか“三条の滝まであと200メートル」の看板を見つけたときには小躍りしてしまいそうな自分を抑えるのに苦労したわ。

はやる気持ちを抑えラッコの前を歩き先導していると6メーターほど前の尾根側の藪から何か黒いモノが転がって来ます。
藪から勢いよく出て来たのはなんと!熊でした。

熊だぞ!熊! 動物園ぢゃないんだぞ!

いや冗談抜きで驚いた。 こんもりとした黒い姿にどことなく幼さが残る小熊です。
藪から出た途端 私達と逆の進行方向に向かい狭い登山道を走っていきます。

「どうしたの?爺さん? なにがあったの?」と聞くラッコに「熊ぢゃ!熊ぢゃ! お前の友達ぢゃ!」
なんて冗談言う余裕なんてありませんわね。
ラッコには静かに振り向かずゆっくりと後退するように言い、私は後から母親熊が来ないかどうか確認しながら後ろ向きに距離をとりました。
しばらく後退して母熊の姿が見えないので後は急いで引き返します。 
マジで怖かった小熊のいる母熊はとても怖いと聞いていたので心臓バクバクでしたよ。

夫婦真剣な協議の結果。 今回は残念ながら三条の滝見物はあきらめ撤退としました。 だって命が大事でしょ?
しばらく戻りますと若い二人連れの男性に会いましたので子細を述べて注意するように言いました。
彼等はストックや棒をひろい音を立てながらしばらく様子を伺うようです。
もう少し戻りますと若い女性の二人連れに出会います。

爺さんまたも注意を呼びかけますと。。。。
「一緒に行きましょうよ!」と誘われます。 少し前では男性陣が立てている音が聞こえてきます。
六人なら心強いな。。。。。ビビッていた爺さんはちょっとだけ強気になったそうな。(笑

先行していた男性陣と合流。 
ストックを叩き棒を叩きラッコはホィスルをピッ!ピッ!と吹き喧しい一団は無事に滝まで到着です。


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来てよかった。観れてよかった。  凄い迫力です。
辛い行程を頑張ったあとの景色だけに喜びもおおきいなぁ
いやぁ~ 同行してくださりありがとう!とお若い方々に感謝感謝でありました。

帰路も辛い坂道を上りながらすれ違う方々には一応注意してくださいと声をかけ、普段は静かな登山道がこの後は方々から音の聞こえる喧しい路となってしまったのは私のせいです。



さて翌日に話を聴いたのですが、どうも私が見たのは“三歳小熊”だと言う事です。この春に親離れした小熊らしいのです。
まだ人生経験の否 熊として成熟していない彼等はよく人と遭遇すると慌てて姿を現してしまうそうです。
そのまま逃げてしまうから危険は無いとの地元の方に教えていただきました。


20150728-P7280149.jpg
この縫いぐるみの熊君より一回り大きかったんだよね。



フゥ~ん三歳なんだ。。。。。って言われてもねぇ 出会った時に。
「君  何歳?」って聞く余裕なんて無かったもんね。 第一健康優良児で普通より大きくて二歳だったらどうするのさ?(笑

なにはともあれ弥四郎小屋にもどりゆっくりと休み御飯を頂き早々に就寝です。
1日目は無事に終わりほっとしました。 明日は雨予報となっています少し憂鬱だな。

続く。(笑



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2015-07-30 : 旅先風景? : コメント : 18 : トラックバック : 0 :
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No title
お帰りなさい、だいぶ日焼けなさったでしょう
いい写真ですよ、尾瀬沼見事に表現されてます

水辺と滝がいいですね

貴重な体験が出来て何より、遭遇したくてもそんな注文どうりに三歳熊に出会えないですよ、もう口は乾き心臓鼓動早くなったでしょう 子熊連れの母熊との遭遇じゃなくて何よりでしたよ、それなら新聞に載るからな、こちらも沢山大きな熊が出没して騒ぎのもんですよ、木に登ってるとか目撃情報頻繁ですよ、防災無線が朝から熊出没情報流してますよ
2015-07-30 17:10 : EGUTI YOUSUKE URL : 編集
No title
お帰りなさいませ!
下の写真も含め、やっぱり、めっちゃ綺麗な風景ですねー!
天候にも恵まれたようで最高の時間を過ごされたと思います。
僕も、いつか行きたいと思ってるんで、今回の記事はとってもありがたいです。多分、同じルートで行くと思いますわー!(^^)!
2015-07-30 19:25 : onorinbeck URL : 編集
お疲れさまでした\(^o^)/
熊登場のアタリでドキドキいたしましたが、ナカマと共に無事に目的達成できてナニヨリでした♪

旅の記憶は混濁しがちなので、ブログは役に立ちますよ!
2015-07-31 00:11 : とも2 URL : 編集
行ってみたいですねぇ
尾瀬を体験した者は仲間に多いのですが、自分は全くの未体験です。
写真を拝見していますと、憧れてしまいます。
予備知識も何もありませんから、とても無理ですが。
2015-07-31 04:53 : ぶらくり佐藤 URL : 編集
すごーい
尾瀬ヶ原 
前後遥か遠方まで人の姿がない !!

熊さんに齧られちゃわなくてよかったですね (^-^)
2015-07-31 07:36 : 小径のヌシ(^-^) URL : 編集
No title
お帰りなさい! お天気がよくて良かったですね~。
熊ちゃんは驚かれましたね。
私の実家には、熊ちゃんの剥製が昔ありました。 車との事故で亡くなった熊を剥製にしたらしいです。体長、1・5mくらいでしたかね。娘達が小さい頃、怖がっていました。
実際に遭遇したら、小さくても怖いですよね。

滝の豪快さがよくわかり、マイナスイオン沢山感じましたよ~
素敵♪
2015-07-31 09:04 : koh URL : 編集
Re: No title
> EGUTI YOUSUKEさん

いやぁ~ マジで驚きました!
EGUTI さんに教わっていた事を頭の中でシュミレーションしてはいましたがイザとなると。。。
ってその前に鈴を忘れるなですよね。(笑
よい経験になりました。
次回は大きい鈴を買う事にします。

母熊居なくて良かったです。
2015-07-31 09:28 : いその爺 URL : 編集
Re: No title
> onorinbeckさん

鳩待峠から至仏山へ直接上るルートは比較的楽な様です。
次回は至仏山山頂に立ちたくなりました。

尾瀬へ行くなら熊鈴を忘れない様にしてください。(笑
2015-07-31 09:31 : いその爺 URL : 編集
Re: お疲れさまでした\(^o^)/
> とも2さん

よい仲間だ出現してくれ助かりました。
翌日もばったり出会って笑いながら挨拶を交わしましたよ。(笑

紀行文って難しいですよ~f^_^;
2015-07-31 09:34 : いその爺 URL : 編集
Re: 行ってみたいですねぇ
>ぶらくり佐藤さん

尾瀬の木道を歩くなら安全ですよ。 是非ともお出掛け下さいませ。
やっぱり自然って良いなぁと再認識してしまいました。

来年は何処に行こう?(笑
2015-07-31 09:37 : いその爺 URL : 編集
Re: すごーい
> 小径のヌシさん

春のミズバショウの時期はメチャ混みらしいのですが普段は空いているようです。

そうそう! スイーツ食べましたよ!
ママチャリぢゃ無理だろう!と一人ほくそ笑んでました。(笑
2015-07-31 09:41 : いその爺 URL : 編集
No title
山で鹿に遭遇しただけで驚くのに熊は怖いです!
私も大きな鈴を買っときます。

広角での風景写真は胸のすくように綺麗ですね。
欲しくなります・・・

2015-07-31 12:38 : ちゅんご URL : 編集
Re: No title
> kohさん

天気。。。。翌日は崩れました!(笑

熊はほんとに驚きました。
ウオッ!とか大きい声を出してしまったようです。
本人は覚えていません。。。
2015-08-01 13:47 : いその爺 URL : 編集
Re: No title
> ちゅんごさん

山に行くには鈴は必需品ですよ!
出てからでは遅いです!(笑
鹿も怖いけれど。。。。

広角側換算28ミリになってしまうのですよ~
レンズ。。。欲しくなります。
2015-08-01 13:52 : いその爺 URL : 編集
災い転じて?
車に乗っていたら好奇心旺盛な小熊に遭遇し
次の瞬間親熊に車に乗り込まれてという一部始終をビデオカメラが残していた
なんてホラー映画みたいな映像を最近見たばかりだったので読んでてちょっとドキドキでした。

結果的にはいい体験になってよかったですね~。
2015-08-01 15:09 : ミサイル超獣 URL : 編集
Re: 災い転じて?
> ミサイル超獣さん

ハイ!良い経験になりました!
次回からは絶対に熊鈴を忘れる事はないでしょう!(笑

確かに初めて会った熊が三歳だったってラッキーでしたよ~
不運なら今頃はよくて病院のベッド?( ̄_ ̄|||)
2015-08-02 22:28 : いその爺 URL : 編集
川の写真
素晴らしいですね。
こういう流れを撮影してみたいもんです。
私には難しそうですが・・・
2015-08-03 08:08 : 酔華 URL : 編集
Re: 川の写真
>酔華さん

川や滝は三脚があると雰囲気が出やすいのですが。。
残念ながら重くて持って行きませんでした。(笑

精一杯シャッタースピードを下げて撮影してます。

2015-08-05 08:19 : いその爺 URL : 編集
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プロフィール

いその爺

Author:いその爺
横浜在住
五十路で早くも爺さんになちゃった。
“食”“写真”“郷土”が好きです。

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