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ナポリタン歴史資料8「鏡の中のナポリタン」

ここまで駄文につきあって下された方には、心より感謝いたします。
今日は最後のワンピースをはめ込ませて頂こうかと思っているしだいです。

昨日 入江氏はナポリタンの事を語る事が無かった事を書きました。
ほんとうに入江氏は何も語っていないのだろうか?
私には入江氏が慎重にメッセージを残しているように思えてなりません。
その1つは、前に書きました、名前そのものをローマ字に置き換えていること

そして、もうひとつのメッセージの謎は、今まで語られてこなかった事なのです。
それは・・・・

IMG_3567-2.jpg


なぜスプーンとホークはテーブルマナーを無視して逆に出されているのであろうか?

私はこの理由を、“伝統的”にと語られている事以外に知りません。

メニュー表記の“NAPOLITAN”を英語の綴り間違いと言い捨てて、マナーに逆行する提供方法を“伝統的”と済ましてしまうのは、少し単純過ぎる気がします。
物事にはなにか理由があるはずなのですよ。 

この問題を随分と考え、調べてまいりました。
先ずは、左利きの人に提供したのが始まりかと考え調べたのですが、途中で間違いに気がつきます。
当時の左利きはテーブルマナーの上では、矯正がなされております。マナーを無視して召し上がれ、って店が言うのは逆に失礼な話である。

そして気が付いたのは、このナポリタンは鏡に写った姿なのではないか?
そう! 私は入江氏がナポリタンを鏡の中に入てしまったのでは? と考える様になったのです。
鏡像反転された、似て非なるものとして提供したのではないのかと推理するようになったのです。

鏡を覗いてごらんなさい、貴方が右利きなら鏡に写った仮の姿は“左利き”に姿を変えています。
そこには、貴方にそっくりではありますが“似て非なるもの”の姿が現れているのです。

何に対して否なるものなのか?
私は、フランス料理のナポリテーヌではないかと推測しています。

第二次世界大戦で敗北した後、入江氏は箱根の今は取り壊された、強羅ホテルにいたそうです。
その頃の“箱根の様子”が此方で垣間見れます。
敗戦国となった日本、接収した米兵、菓子をねだる植えた子供たち、保養に来る上級将校・・
敗戦を受け入れなければならない、当時の人々の心はいかなるものだったのでしょうか?

おそらくは提供する料理も、アメリカ人好みの内容に変えざるを得なかったでしょう。
彼のフランス料理シェフとしてのプライド、料理を愛する心はどのように動いていたのでしょうか?
(進駐米兵に入江氏がナポリタンをを提供した事実があるのであれば、強羅ホテルで提供されてのでは?)

入江氏はその後、接収が解除されたニューグランドに戻り、再建に携わる事になって行くのですが、戦後のニューグランドを利用するお客はいかような人だったのでしょうか?
(ここの資料は・・・持ってません。 汗)
食事のメニューの中に、アメリカ人に好まれそうな入れざるをえなかったのでは?
それが前に書きましたチャプスイそしてナポリタン、だったのではないかと私は想像をしています。

「ナポリテーヌに似せて作りましたが、正統的フレンチとは似て非なるものです。」そんなメッセージが、語らぬとも聞こえてくるような気がするのです。

フランス語でも英語ないローマ字を使い、食器を左右反転させという慎重な提供方法を考えると私には、“入江氏は全てを知っていた。”と思えてなりません。
私が推理をする方向は、じつは入江氏のメッセージに示された進路なのですよ。



さて先日書きました、もう一つの“ナポリタン”のスラングなのですが現在でもイタリアで使用されているものです。
多くはサッカー場で相手サポーターから、投げ掛けられるヤジとして知られている“ナポレタナータ”です。
「ナポリ野郎!」みたいな感じかと思っていたのですが、内包した意味に「偽物」「まがい物」の意味があるそうです。
「このナポリのインチキ野郎!」的な意味なのだろうか?


本日も歴史資料というより、謎と推理みたいなところになってしまいました。
既におきてしまった歴史を知るには、多くの文献資料を検証をしていくしかありませんが、資料 文献 時代背景そんなところを考え、推理し、繋げて行かなければ進む事もまた難しいのです。
じつは・・・・私は推理している時が一番楽しいのですが・・(笑

連投して参りました「ナポリタン歴史資料」ですが、今現在私が持っている大まかな事柄は書き終えました。
(少々の補足資料&未確認資料は存在しています。)
この点をつなげ後日 新しい“ナポリタン物語”を書きたいと思っております。

よろしければ皆様も 文献資料を活用しマイストーリーを作り上げて下されるとこれ以上の喜びはありません、未だ未だ文献資料は書籍やネット上に埋もれております、たった一行 一句が歴史を先に進める力を持っているのです。

歴史は何時も書き換えられる事を望んでいるのですよ。

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2012-12-20 : ナポリタンの“謎”を追え : コメント : 6 : トラックバック : 0 :
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お疲れ様でした
8連投の力作を楽しく読ませていただきました。 まずはお疲れ様でございます。
諸事、ご多忙の様子の中、気合の入り方が違うのがわかります(笑)

さてさて、ワシにとってのナポリタン=以前にも書いたような気がします=は、二十歳アタリで行ったナポリのレストランで頼んだ「スパゲッテェイナポリタン」であります。
スターターとして出てきたのはボンゴレ・ブランコ…美味しかったけど…
ワインに酔ってデザートとして頼んだ「スパテッテェイナポリタン、レッドカラー!」では、同じくボンゴレ・ロッソ(あっ、トマトソース味のボンゴレね♪)…

どちらも美味しかったので文句はないですが、それ以来ナポリタンの謎に迫ることはしておりません。
でも、いそのサンに提示いただいたネタからの推理を楽しんでみたい気がします…ドコゾのダレカのように自分の思い込み主張にとらわれずに自由にね(爆)
2012-12-21 00:00 : とも2 URL : 編集
見事な考察です、ただ頭が下がります
2012-12-21 14:06 : EGUTI YOUSUKE URL : 編集
さすが
連投、お疲れ様でした。
鏡像の話は、なかなか面白かったですよ。
なんだか、ありそうな気がしてきました。

2012-12-21 20:26 : 酔華 URL : 編集
Re: お疲れ様でした
> とも2さん

返信遅くなりました。m(__)m

主張は大事ですが、バックボーンが無いと…
横浜を代表して語って行くからには、越えなくてはいけない所が存在していると思います。
物事には表裏ありますので、都合の良いこと、楽しいだけでは済まないと…

チョイとキナ臭い臭いもして来ているし…f(^_^;
2012-12-22 13:31 : いその爺 URL : 編集
Re: タイトルなし
> EGUTI YOUSUKE さん

ありがとうございます。

しかし、ようやく一時的な資料を載せただけです、これからが大変だぁ~
と言うことは、まだまだ続きが…f(^_^;
2012-12-22 13:36 : いその爺 URL : 編集
Re: さすが
> 酔華さん

鏡像反転…
日本人は鏡に写るのは真実と捉える傾向があります。
鏡には神様が宿りますからね。
西洋人は如何でしょうか?
鏡の国のアリス、白雪姫…f(^_^;
2012-12-22 15:02 : いその爺 URL : 編集
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プロフィール

いその爺

Author:いその爺
横浜在住
五十路で早くも爺さんになちゃった。
“食”“写真”“郷土”が好きです。

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